サザンハリケーン大阪 大会レポート by ジャンキー稲垣 ☆全画像〜クリックで拡大!
3/7/10 会場:プラザ阪下 特設コース 天候:氷雨 ・COMPピーク時 5.5°
AA優勝:#1- 小池田 猛
2010 開幕サザンハリケーン 大会レポート !!
03.11.10 ジャンキー稲垣が、JNCC全戦取材を基にXC最前線を斬ります!
「開幕戦は雨に見舞われる」
そんなジンクスがJNCCにはある。ここサザンハリケーンは、1週間前から雨の予報だった。恵みの雨か、はたまた悲しみの雨なのか。それはフィニッシュしたライダーのみが知っている。
毎年、あふれる話題と供に開幕するJNCCだが、今年もその様相は多分に漏れることが無かった。
まず、やはり王者小池田猛。3月1日のGNCC(アメリカ)開幕に参戦後、急旋回して日本へ帰国。3度しか乗っていないKTM450EXCに乗っての参戦だという。
「マシンは、土曜の走行時間を使ってようやくポジションを合わせられたぐらいです。正直、全然乗っていないんですよ」とは本人談。
「去年はBMWのG450Xで参戦したわけですが、あちらはある部分ではすごく戦闘力が高かった。でも、全体的な総合力ではKTMに優位性を感じています。さすがエンデューロバイクを作り続けてきたメーカーだと思います」とのことだ。小池田×KTMのマッチングは、「なかなかの期待がもてる」ところといったところか。
また、フル参戦できないものの、スポットで小池田を唯一脅かす存在であるカントクこと鈴木健二は、正直いって鈴木のなかではもっとも速く走れるのではないか、と見られるYZ250を持ち出した。年式は2006と古いものの、マディで生きる軽さ、モトクロス現役時代に相棒とした2ストのハイパワーさがある。サスをWRにした以外は、セットアップにとどめたというYZは、長年の鈴木ならではの蓄積がともなっている。
弘法筆を選ばす、というべきか、WR250Rでの鈴木の速さはこれまた異常なものがあったが、弘法に最速の筆を握らせたのが2010年だ。
そして、昨年あたりからトライアルからの刺客として話題をよんでいる田中太一、小池田と同様GNCCに飛んでいた小林雅裕、彗星のごとくゼッケン3を手に入れた星野恭平。
チャンピオン経験のある澤木千敏はなんとSUZUKI RM250にスイッチ。GNCC譲りのカスタマイズを施しての参戦で、内山裕太郎は長年乗り継いだWR250FからYZ250Fへとスイッチしている。
マシンをのりかえたなかでももっとも異色な組み合わせは古豪、石井正美とハスクバーナTC250の組み合わせだろう。それまでGASGASのEC300という大排気量2ストを駆っていた石井。昔から、「ストレートでがつんと加速して、直線をつなぐようなラクな走りができる」と言っていたものだが、このTCはまったくの別物。「いや、意外と似てるんだよ」とは石井本人の弁。「軽いし乗りやすい。いわゆるモトクロッサーのなかでも、やっぱりエンデューロ向けだな」とのことだ。
開幕の火ぶたを切って落としたのは、やはり鈴木だった。スタートで飛び出した澤木とともに、ぐいぐい集団を牽引していく形だ。
一方小池田は出遅れてしまう。「セルでかからなかったんです。やっぱりキックを使えるようにならないとダメですね」と小池田。セルは、かからないことも多いし、タイムラグがある。キックのほうがヘルメットタッチの究極にはいいのだ。
だが、2周目で戻ってくるとさっそくトップ2小池田と鈴木がバトルをしている、という白熱の展開。アベレージ10分弱のトラックで、2周にわたって戦い続けたあげく、鈴木がミスで後退してしまう。これで小池田が早くも優勝をきめたかと思いきや、3周目小池田がエクストリームセクションで渋滞にはまり、大きくロスタイム。そこでトップに躍り出たのは、なんと田中だった。
トライアルライダーはスピードに欠けると言われ続け、なかなか結果につながらなかった田中が、ついにここにきて気を吐いた。
サザンハリケーンの舞台であるプラザ阪下はスピードの乗るモトクロス的要素を含んだコースだ。エクストリームセクションがトライアル的で、ここの速さがいくらあったとしても(たしかにミスのかけらもない。小池田、鈴木でさえ何度かミス、鈴木は2周目珍しく転倒を喫したほどの難易度だった)、これは快挙と言うほかない。
そんなこんなで、この3人がめまぐるしく順位をいれかえながらサバイバルな状況を呈した本戦。これを制したのはやはり小池田だった。
各ライダーピットインも非常に多かった。ゴーグル、グローブはすぐにダメになり(小池田は実に6個のゴーグルを消費した)、この辺の作戦も状況を大きく変えただろう。一時たりとも気の抜けない1戦。観戦する側にも熱が入る開幕戦となったのだった。
末筆ながら、Aクラスで優勝した出口隼飛は、総合で5位だったことも付け加えておきたい。また、同じくモトクロスIA組の斉藤崇は出口の前を走っていたモノの、チェーンが切れてリタイアとなった。久々にトップの仲間入りをしそうな、モトクロスIAの登場だ。







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