AAGP猪苗代 大会レポート by 星野正美 ☆全画像〜クリックで拡大!
11/22/09 会場:チーズナッツパーク 特設コース 天候:快晴・COMPピーク時 6.9°
AA優勝:#101- KAILUBラッセル
Prelude

( GNCCから JNCCに贈られたGIANTバナー!)
今期全6戦、エントリー数 712台 のパンゲアから始まり 総出場台数- 2,018台。平均出場台数- 336台(出場台数制限を3戦含む)となった今期を締め括る AAGP。 今大会は当初予定された木更津から福島チーズナッツへの変更が行われての開催でしたが、地元の阿部喜好氏を始め AA-佐藤正和氏らの大きな支援をいただき開催にこぎ着けました。 またコース管理者である小松保男氏もバックグランドで補足サポートを行って下さり、こうして当初の計画どうり「 AAGPを全国各地で開催する 」というプロジェクトの無事第一歩を踏む出す事が出来ました。
出場して下さったライダーの皆様へは言うまでもございませんが、大会を支えてくれた関係者の皆様と多くのスタッフにも、この場をお借りしてお礼を陳べさせて下さい。「 皆様のおかげで大事な締めくくりとなる AAGP を無事開催出来ました。本当にありがとうございます。」
さて話題となったGNCCライダーについては既に各方面で報道されているので省略しますが、今回 GNCC関係の来日者は 14人となりその中には初めてGNCCファミリーの中枢である Jeff Russell 氏 が含まれました。 彼の来日はライダーである息子の Kailubラッセル の応援もさることながら、実質には JNCCの視察となったようです。
ちなみに GNCCグループを簡単に紹介すると、世界最大規模の GNCCグランドナショナル XC選手権を筆頭にいくつかのメジャーエンデューロを有し、AMAナショナルMXを複数大会 有し、MXの登竜門として世界に知られる「 ロネッタリン 」を有し、その他にも「 RACER-X 」という世界一の発行部数を誇るオフロードバイク雑誌 を始めとするメガメディアをいくつも有する、正に USAオフロード界を支えるスゴい企業なのです。JNCCはこの GNCCグループとの関係をこれからも大切にし、JNCCから世界XC界への道を開拓したいと願っています。
FUN-GP


(以下、これより臨場感を出すためにあえて丁寧語は使いません)
AAGPレポートは既に各方面で紹介されているので、今回は少し趣向を変えてみました。
リザルトやラップ一覧、そして Jdvd も合わせてご覧になるともっと面白いので、JNCC-HP 等からご覧下さい。
暖冬故か雪に対しては多少楽観視していたのだが、大会当日はちょうど寒冷前線南下のピークとバッティングしてしまい過去 25年のXC開催中最も冷え込んだ大会になってしまった。 FUNGP開催時の気温は 1°C 、誰もがめげそうな空気の中それを吹飛ばしたのが TAMITONクウィーン の「チカちゃん」だ! なんと彼女は颯爽と脱ぐと(防寒コートです)、まるで春の陽光の中にいるように笑顔でライダーを鼓舞した。今までも多くのレースクウィーンにお手伝いをしてもらったがこれほどのガッツを見せられたのは初めてで、こうなりゃ野郎どもはだまってはいられない! 目映いばかりの快晴の下一気に空気が変わり、ボルテージは上がって行った。

( 怪鳥 DR- 800S )
( FANTICが気に入った J.ホッパー )
1周目ラップは SA#6- 尾澤佳樹(7: 34)。コース上いたる所に発生した霜柱だが、なんと走ってみるとかなりグリップするらしく皆けっこう快調そうだ。 こんな中 ギョ!っと目を引いたのが 快鳥 DR800S を駆るC#221- 川瀬崇詠だ。川瀬は今年これまでも パンゲア・ビッグディア・ジョニエル-G とダイナミックなコースに出場しているが、さすがこのコンパクトなチーズナッツで快鳥に遭遇すると とんでもないライダーだと納得させられる。 多くの観客が 1周すら出来ないんではないか? と見ていたと思うが、なんと周回を数える度にヘビーマディに変化するコースを 1時間19分 で 4周を走り、Cクラス 51台中で 40位に食込んだ。 全国には本当に猛者がいるものだと感心しながら、ふと JNCCチャンプの小池田は勿論すごいが、川瀬とどちらが凄いかと尋ねられたら返答に困りそうだなと思った。川瀬には来期 2戦となる、好天になれば快鳥を思う存分羽ばたかさせられる「グリーンバレー森羅」阿蘇大会に是非出場していただきたい。
そしてもう一人目に着いたのが GNCCグループの報道官として同行した JASONホッパー だ! 彼は昨年のAAGPでもGNCCライダーに同行して、あの RACER-Xマガジンに 7ページのAAGPカラーグラビア特集を掲載した優秀なジャーナリストだが、「 来年は是非モーニングレースに出てみたい!」という希望がかない、なんと試乗会用に用意された FANTIC「 Caballero Regolarita' Competizione H2O 183cc 」を駆っての出場となった。GNCCでは Bクラスというジェイソンだが、そのライディングスタイルはどうしてどうして格好良く、イタリアンレーサーに良く合っている。ジェイソンはこの FUN-GPでも Bクラスのエントリーとしスタートから SA集団にピタッと付き虎視眈々と上位進出を図ったが、2周まで 2位を走るという健闘を見せながらもヘビーマディでクラッチを酷使し過ぎてリタイヤとなってしまった。しかし、FANTICについては旋回性が非常に気に入ったらしく、「 もう少し体重を落として再トライしてみたい。」と言っていた。

(終盤まで独走するもクラッチトラブルで沈んだ 丸山桂子 )
3周目に入るとコースは激変しライダーの腕の差がもろに出始めた。固いアイスクリームが夏の熱気に解けるように、溶け出すともう止まらない。こんな中 WAでは#710- 丸山桂子がスタートからトップに立つとヘビーマディに怯む事無くその後も快調にラップを重ね独走したが、レースも終盤の 6周目、痛恨のクラッチトラブルでリタイヤとなる。大会スタッフに「もっと走りたかった!」と悔しさを押さえきれない様子が印象的だったという。




こんなヘビーマディの中、やはり魅せてくれるのが FAN-GPの最高峰 SAクラスだ。それぞれが持久力を除けば Aクラスでも充分通じる名の有るライダーで、多くの優勝経験を持っている。川原茂広・斉藤敬・神馬健・恒田順作 等は悪コンディションをものともせずに貫禄の走りを続けた。


しかし FUN-GP 150台エントリーの頂点に立ったのは SA#2- 岩井良宏。 ゴールで片手を上げるシーンが印象の岩井は AAGPだけに出場するトップガンで、昨年のSUGOから続いての優勝となった。 しかしさすがにこのチーズナッツはキツかったのか? 7周までは 2位入賞を果たした 尾澤に押さえられており、終盤の追い込みによる逆転劇で勝利した。






Bクラス優勝は#136- 飯野実。このクラス常勝の #139- 小木曽晃を下しての勝利は値千金で、それもあまり戦闘力があるとは思えない DR250S を駆ってである。飯野はジョニエル-G に続いての快挙となったが、HOTTESTアワードでの素晴らしい笑顔は多くの観衆の印象に残ったであろう。
WA優勝は アキネイこと #715- 溝口晶子。 このチーズナッツをホームコースとする溝口はライバルに先行されるものの、ラスト 2周で逆転し貫禄を示した。 2位には美しいライディングフォームが定評の #713- 大塚恵子が、WAの意地を見せマディをものともせずに走りきった。
WB優勝は#812- 安藤緑。 実力者同士として #816- 櫻井恵子とのバトルが予想されていたが、初めてのチーズナッツマディにもめげず WA並の走りで勝利した。 一方の桜井は WAを凌ぐ勢いでスタートから独走するものの、終盤マディにハマり大きく順位を落としてしまった。WBでウィイメンズを制覇する可能性があっただけに、本当に残念であったろう。
COMP- AA


さあ、日本だけではなく GNCCメディアを通じ世界が注目する AAGP COMP-GP のスタートだ。 あるものは来期のゼッケンを掛け、 ある者は AA昇格を懸け、 そしてあるものは GNCCの威信を掛けて臨んで来た。 天候:この上もない快晴無風。 気温:6.4° コース:マディ重馬場。

息が苦しくなるようなAAGPならではの緊張感、そしてDEDエンジンスタート方式の静寂感に空気が止まると、12: 14分 日章旗が振り下ろされた!
AAクラス 35台のホールショットを奪ったのは #4- 澤木千敏、始動性の良い GASGASを駆る澤木はホールショットの顔になった感があるが、Joshスツラング と Kailubラッセルを従えてのホールショットとはやはり覇気のある証だろう。これからのレース展開が楽しみだ。



多くの観客が見守る注目の 1周目猿山に戻って来たのが ジョシュ(13: 24) そして カイルブ(13: 27)、その戦闘モードの走りはかなり速いんだろうけど、比較対象となる日本人ライダーが来なくてはどれだけ速いのか解らない。 そして日本人トップは 、、、 、、 、、 来ない。 1分経過 、、、 1分30秒経過 、、、 そんなばかな、先行した二人は ショートカットか? と目の前が真っ暗になるような想いがよぎり居ても立ってもいられなくなった 2分経過後、やっと 1台が戻って来た。
イ、イシゲだ。 先行の二人がショートカットをしたのならイシゲがそれを知っているかもしれない。しかしイシゲにそれを伝えるような仕草は見えない。(15: 34) そしてイシゲに20秒遅れて 2列目からゆっくりと発進した Randyホーキンスが(15: 55)、少し遅れて まちゃ(16: 07) 田中太一(16: 10)と続き、GNCCライダーと張合ってほしいと大注目の 小池田はなんと(16: 16)だ。 既にこの時点で先行の二人からは 3分も離されてしまったことになる。やはりレース直前に痛めた腰の具合が悪いのか? 前日は動く事もままならずコース下見が出来なかった小池田はチームオーナーである村尾ドクターから痛め止め注射を施されての出場だったが、それを知っているだけに動きがいつもより緩慢に映ってしまう。
それにしても世界に報道されるであろうAAGPをぶち壊してしまうような GNCCライダーのショートカット報告がマーシャルからも入らないので、これは大丈夫なのだろうか? きっと、たぶんオーケーなのだろうと安堵感が広がるが、それにしても 1周で イシゲが 2分も離される事があるのだろうか? と一抹の不安は消えなかった。
このスタート周の ? はレース後 小池田に聞いて判明したのだが、何と 1周目に日本人トップに上がった まちゃがコースミスをしてトップグループはそれに付いて行ってしまったとの事。 コースを熟知する イシゲはそうではなかったようだが、小池田を始めとする何人かのライダーが道連れになってしまった。 コースを知っているはずの AAライダーがミスをして初参戦の GNCCライダーがソツなく走るというのも皮肉な話だが、でもレースは小説よりも奇なりでしょうがない。

2周目トップは (13: 42)を叩いた カイルブに替わるが、ジョシュも離れず(13: 54)で追った。二人とも初めての猿山にビビルことはないらしく、速くスムースで余裕が窺える。
さあ仕切り直しの2周目、この周でAAライダーの速さが解るだろう。 そして 3位は 小池田猛(15: 04)だ~、やはり来てくれた。でも腰は大丈夫? 4位は まちゃ(15: 42)、5位 イシゲ(16: 18)、6位 ランディ(16: 16)、7位 澤木(16: 24)、8位 近藤有介(16: 27)。 レースはこの後も GNCCトップガン 2台がランデブーのように連んでリードを広げ、小池田も健闘するが毎周確実に1分30秒以上のラップ差をつけられては優勝争いには食込めまい。
こんな中猿山では珍事が起こっていた。 今回 GNCCファミリーとして同行来日した カイルブの弟トレバーと 従兄弟のターナーの やんちゃキッズがしきりに猿山のスタッフに何かを言っている。「 ○X△XX○△X○X△X○△XX○△X......!! 」 しかし英語がよく解らないスタッフに業を煮やしたのか、今度はスタッフの腕を掴んでスタッフをその場所から動かそうとしている。 その訴えるジェスチャーからするとどうやらスタッフがいる位置をどうやら誰かが通るからジャマらしいのだけど、そんなこと言ったってスタッフが立っているのは切り立った大岩の前。こんな所を通るライダーなんていやしないし、もし本当にここを進めば大岩から空中に飛出してしまう。 と思った時、そのスタッフは他のスタッフから「カイルブが猿山から飛ぶかもしれない!」と言っていた事を はっと思い出した。 まさか ここなの、でも本当に うっそ〜 、、、と混乱するが それでも半信半疑で場所を移動すると 、、、




( Kailub "牛若丸" ラッセル!)
4周目 スタッフの移動を確認した トップを快走する カイルブは、躊躇無く切り立った大岩へのアプローチに進みそのまま一気に空中に飛翔した! そして美しい放物線を描いて急斜面に着地したかと思うと、瞬く暇もない程の速さで駆け下り次のセクションを目指した! 「これってズル?」とは誰も思わなかっただろうが、予期していなかったあまりの事態に 幸運にもその場面を目撃した観客からは理性を欠いた叫びが響いたが、後はただただ顔を引きつらせているだけだった。
それにしても何ということをしでかすライダーなんだろうか、確かに土曜の下見の時に「 このラインがベストラインだ!」と微笑みながら私に知らせてくれたが、私は100%ジョークだと思っていた。 この カイルブのニックネームは氏名の頭文字をとって KDR と言われるが、その真中の D はデンジャラスの D であり、仲間内でも危ない事をするので有名らしい。
しかし、彼の飛翔を見ていると単にイチカパチかの蛮勇で行っているのではないという事は明白であり、それこそ 真の勇気と決断力、そしてそれを可能にするテクニックを持っているから出来ることなのである。 レース後この カイルブの 牛若丸ばりの飛翔を聞いた小池田は、「 もしその飛翔を見れていたら自分も絶対にトライしたであろう 」としきりに悔しがっていた。
全てのライダーに勧められる事ではないが、まちゃ、恭平、杉本など、ジャンプが好きなライダーは次の機会、安全を充分確認した上でトライしてみてはどうだろうか? 近い将来、こうした 空中テクニックが AAクラスに必須のテクニック になることは、まず間違いないだろうからね。


6周目、5周まで快調に カイルブと異次元の走りを魅せていた ジョシュにトラブルが発生! なんと フロントブレーキローターを曲げてしまった ようだ。 これから カイルブとの迫真のデットヒートを見れると思っていた矢先だったので、本当に残念だがこればっかりは仕方が無い。 しかし ジョシュのピットクルーにレースを投げる兆しは微塵も見られず、その必至で懸命な作業が再び ジョシュの目に光を宿らせた。



AA中盤から終盤。 チャンプ小池田は先行 GNCC 2台からは遅れるものの国内では他を圧倒し、マシントラブルでも起きない限り国内独走は揺るぎがない。 そしてもう最終戦だから話してしまうが、前半戦の立役者 まちゃは夏に手首を負傷してしまい、それは大きな部位ではないが明らかな骨折であり、手術しない限り完治が出来ない負傷だった。その負傷による痛みによりアルバトロス等は低迷したがこのAAGPでもその状態は同様であり、まちゃのAAGPは勝利を目指すのではなく、ランキング 2位を死守する戦いであった。 前半 4位 5位と頑張るものの、やはり痛みからか 2時間を過ぎると 8位まで落ちてしまった。 しかし まちゃにとってはこれから終盤が正念場であり、一回り成長した今季を納得して締め括るためにもこのまま落ちて行ってはいけないだろう。
そしてこのチーズナッツをホームコース然とする イシゲは まちゃと競合いを続け前半は 4位 5位をキープするが、2時間を過ぎた頃 6位に落ちると、その後アルバトロスと同様に崖落ちしてしまった。 どちらも中盤から終盤での崖落ちだったが、それが前半のハイペースによる疲労から来る集中力の低下に起因するものだとしても、ペースを下げるのではなく体力と持久力を向上させて乗り切ってほしい。 ただ一見すると大事なレースを落としただけに見えるイシゲだが、この崖落ちはあくまでも攻めている故の結果であり、ベテランであっても「更にスピードを!」と進化を求める姿勢は、今後必ず報われて行くだろう。



続く 澤木は 1時間経過頃 9位まで落ちるが、慌てる事無く自身のレースを行い 2時間経過では 4位まで上げて来た。 終盤に強い澤木のことだから、このまま行ってしまうかもしれない。 そしてこのチーズナッツをホームコースとする #24- 近藤有介は今まで JNCCでは目立った成績を収めることは無かったが、好きなマディと化したことで好条件が揃い前半は 7位と安定し、終盤の 2時間半経過では 澤木に引っ張られるように 5位まで上げて来た。 これはGNCCライダーを除けば国内 3位のポジションということになり、このままいけばスゴい快挙となる。 レジェンド 石井は 1周 11位から確実に駒を進め 1時間経過では 6位まで上がるが、その後少し下げ 7位 8位で安定した。






2009 チーズナッツAAGPを制したのは GNCCヤングガンの "Kailub" 牛若丸ラッセル。 最終周のチェントラブルで 4分程のロスが有ったが、それまで ジョシュに10分以上の大差をつけていたのでご愛嬌となった。 切れの凄さ、開けっぷりの見事さ、そして猿山の大飛翔など、どれをとっても JNCCライダーを圧倒し、大げさではなく日本XC界に大きな衝撃を与えた。 最終周のトラブルが無かったら 小池田までもラップされていたわけだから、本当に恐ろしい19才である。 2位は Joshスツラング。ブレーキトラブルにより遅れたが、それでも小池田に 4分30秒の差をつけたのだから、もう讃える言葉も見つからない程である。 3位はチャンプ 小池田猛。腰の負傷をおしての参戦だったので、充分戦ったことになるだろう。今年は当初慣れない BMWを駆っての参戦で苦労したと聞くが、聞くところによると来期はマシンが変わるらしい。ニューマシンでの初レースは GNCCキックオフになる とのことだが、新生 小池田の世界での活躍に期待したい。






4位は日本最後のレースとなった Randyホーキンス。 5位は並みいるライバルを退け最高のパフォーマンスを示した 澤木千敏。 来期ランキングは今年と同様の 4位であったが、シリーズ終盤の充実はランキング 2位の まちゃと肩を並べたと言って良いだろう。 6位は 近藤有介。イシゲが落ちて行ったことで地元の声援を一手に背負った有介だが、見事にこのチャンスを物にした。GNCCライダーがいなかったら HOTTESTアワードだったという大金星を東北のファンにプレゼントした! 7位は 石井正美。あの猿山を、そしてあのマディな重馬場を、怯む事無く攻め続けた。今回は長年の功績を讃えられ 記念すべく第一回の RANDY HAWKINS AWARD に輝いたが、これからも日本 XC & ED 界の至宝として輝いてほしい。 8位は まちゃ。恭平が落ちる事に託したのではなく、負傷を秘めながらも自身の手で見事にランキング 2位と GNCC行きのチケットを獲得した。まちゃのランキング 2位は図らずも生粋エンデューロライダーの存在感を見事に示したことになり、MX転向ライダーの快進撃を一歩の所で踏み止まらせる結果となった。
そして まちゃのランキング 2位をより価値ある物にしたのは、今期初全戦出場ながら目を見張る快進撃を遂げた #28- 星野恭平 の存在しか他に無い。恭平には来期も更なる上位を目指し、JNCCによりいっそうの緊張感を与えてほしい。



「 ランディの ファイナル AAGP! 」
AAスタートの列決めで、「引退し長い間バイクに乗っていない俺がフロントローじゃ選手権を競っているライダーに申し訳ない。」とあくまでも一列スタートを固辞したランディ。 じつを言うとAAGPに「Randy Hawkins Award」のプレゼンターとして出席はするものの同じ理由で出場さえもしたくないと言っていたのだが、私の「ライディングの姿を見せてくれないとファンは納得出来ないから!」という願いには応えてくれた。
しかし土曜練習無しのまったくぶっつけ本番で、あそこまで走るのだからやはり偉大なライダーである。 スタートは 2列目からゆっくり出て徐々に追上げを開始するものの、日本人上位と競うようになると必ず先を譲って走ったランディ。 何もそこまで気を使わなくてもと歯痒い思いで見ていたが、ランディにしてみれば厳粛に競い合っているライダーはそれほど神聖なものなのだろう。 以前のようなミラクルな走りを披露したわけではないけれど、それでも 最後の最後まで我々にレースというものを学ばせてくれた。 もう我々はランディの勇姿を見ることは出来ないけど、日本を愛し日本エンデューロ界の成長を願ったライディの精神だけは必ずや継承していかなければならない。 「 我々はこのAAGPで貴方の最後のライディングを見れて光栄でした。 ランディ、今まで本当にありがとう。」


Kailubラッセル(12:58:31)
Joshスツラング(13:13:54)
小池田猛 (13:51:76)
田中太一 (14:48:44)
イシゲ (14:52:36)
ヤスオミ (15:01:36)
石井正美 (15:02:77)
澤木千敏 (15:05:58)
近藤有介 (15:09:82)
まちゃ (15:10:37)
佐藤正和 (15:17:42)
吉川和宏 (15:20:60)
上記は COMP-GPのベストラップ12ですが、非常に興味深いですね。 カイルブと ジョシュは納得のタイムで、小池田を除けばおよそAAライダー上位とは周 2分の差があることになります。そして驚いたのは 田中太一 の(14:48:44)ですね。チーズナッツをホームコース然とする イシゲを上回るスピードを持っているなんて思ってもいませんでしたが、XCでもただ者ではなかったということでしょうか。 XCの練習は一切行っておらず、勿論このチーズナッツは初出場であり、あんなヘビーマディの轍は初体験だったのかもしれません。しかしそんな厳しい状況でもマシンコントロールは抜群であり時折キラリと光る技は非凡さを感じました。本格的に取り組めばかなりのXCライダーになることでしょう。
またヤスオミは今回もうまく纏められなかったけど、確実に上昇の気配が感じられました。でもズバーンと突抜けるにはあと5kgかな、期待しています。
COMP- A

今年#01- 森耕輔の活躍は目覚ましく、どの大会でもAAクラスを意識しているのだろう。 このAAGPも 1周目からひとり17分を叩き出しAAに食込んで行った。(17: 21) そしてその後もコンスタンスに 15分 16分台を並べ、2位に入った #245- 西山翌に15分以上の差をつけての完勝となった。 また森はこのAAGPでも総合12位に入る快挙を上げ、GNCCライダーを除けば AクラススタートでAAシングル入賞したことになった。 昨年昇格争いで敗れた AA#23- 物江信義(総合19位)#22- 小野真昇(総合20位)を下しての勝利は、来年に直結すると同時に格別な物だったに違いない。
( 西山翌 )
( 得地孝一 )
( 須藤克幸 )
AA昇格狙いのライダーにとって多くの猛者がエントリーしてくるAAGPほど辛いレースは無いだろう。 増してや今年から施行された「昇格第三条件」により単にランキングの 3位以内に入っても、これまでの成績により個々に定められた入賞順位をクリアしなければ昇格は見送られることになるのだ。 今回AAGPで AA昇格資格保有者に送られた刺客は 4人。 西山翌(MX-IA)・得地孝一(MX-IB)・須藤克幸 ・ 阿部佑哉 いずれも今の 森には届かないかもしれないが 2位なら充分狙える地方AAで、またチーズナッツにも慣れているライダーもいる。 そしてレースは クラッチトラブルで早々と戦線離脱した 阿部佑哉 を除き結局 3人とも揃って上位入賞を果たした 結果になり、やはりこの 3人の活躍が今年のAA昇格へ明暗を投げかけることになってしまった。
( 富山初/北陸初の JNCC-AAとなった 石田信孝 )
今年 2009年のAA昇格は 2人。既にアルバトロスで確定した 森の他、#03- 石田信孝 がその栄光を掴んだ。 石田にとっては昇格条件ライン上に乗った崖っぷち昇格となったが、それでもパンゲアリタイアから始まったシーズンを盛返し、また常勝 森の存在というハンディを背負ったシーズンにもめげる事無く良く戦った! この 石田は記念すべく富山県初、また北陸初の JNCC- AAライダーとなる ことから、地方のリーダーとしてその栄誉と共に益々注目される存在になるだろう。
( 来期 A#01となった 鍋倉敏秀 )
一方最右翼にいながら一人の差で昇格を逃した #08- 鍋倉敏秀 だが、来期 鍋倉のゼッケン #01はけっして屈辱のゼッケンでない。 それどころか出場ライダーの顔ぶれからして超難関となった今大会で、怯まず攻めて 自身のやるべきことはキッチリやった事は賞賛に値する。 今回は非常に厳しくなった条件下において運気を僅かに物にする事が出来なかったが、シーズンを通じ 堂々とそれも最後まで諦めず戦い抜いた結果の 鍋倉の#01 は正に栄光のゼッケン であり、来期は 森のように更に光り輝かやいてほしい。
Ending
( 社会に向けたメッセージ!)
( 非常に静かだった カイルブの排気音!)
お気付きかもしれませんが、JNCCは今年から社会に向けてXCを理解して頂く為のメッセージを発信しています。 それはプログラムの表紙であったり JNCC-HPであったりといろいろですが、今後この素晴らしい XCを発展させて行くには社会による認知と共存の理解が絶対に欠かせません。そしてその認知と共存の理解の為には騒音問題を減少させたり、山を荒らさないという義務が生じますが、JNCCは XCの将来のため自ら社会に働きかけ XC & ED 界の社会における地位向上を目指していかなければならないと思っています。
ところで、牛若丸カイルブの排気音は小さかったですね!
日本人AAライダーの排気音と比較すると明らかに静かで、勿論それでもあのパフォーマンスがしっかり出来る KTMパワーが出力されているのだから、率直に JNCCでももっと社会にストレスを与えないよう低減する必要があると感じました。
来年の開幕戦はプラザ阪下となり、現在最も騒音に厳しい関西地区で行われます。 よって我々がこのモータースポーツを永遠に継続していけるよう、また社会から XCや EDに好感を持っていただくよう、まずは騒音減少から取組んでいかなければいけませんね。 年明けには排気音規制を含む 2010年競技規則を改定発表する予定でおりますので、どうぞご確認下さい。
( 世界一の発行部数を誇る RACER- X に AAGP特集 7ページカラーグラビア掲載!)
さて この度はチーズナッツにおいて、念願だったAAGP全国転戦プロジェクトによる XC & ED 活性計画のスタートが切れました。 また JNCC と GNCCとの関係は益々深く強固に なり、来年のビッグディアAAGPにはいよいよ GNCCライダーと共に代表ケリー氏の来日視察も決まりました。
ケリー氏の視察ともなれば、当然 RACER-X を始めとする海外メガメディアも恒例のように同行取材を行うでしょう。 このメガメディアでの取材という事は世界中に AAGPが紹介されるということであり、それは 日本人ライダーを世界に紹介すること でもあります。 このようなメディアを通じての両国XCの親善は非常に発展性に富み、新たなレース文化を創造しながら将来を夢見るライダーに世界への道を提供することにもなるでしょう。 本当に近い将来、XC世界選手権 や XC環太平洋選手権 などが誕生するかもしれませんね。そしてその時は、もちろん AAGPが一翼を担わせていただきます。 期待して下さい!
( R1- サザンハリケーン大坂 関西 )
( R2- グレーンバレー森羅 阿蘇九州 )
( R3- ブロードウェイ斑尾 信越N )
JNCCは年々減少する XCコースに危機感を抱き、現存するコースを利用するだけではなく積極的に新コースを開拓しています。 話題になっている「R2- グリーンバレー森羅」阿蘇大会を始め、日本オフロード界中 最大になるであろう 30°の「ブラッククリフ」を有する「R3- ブロードウェイ斑尾」もその新規開拓の一環であり、その他にも現時点でまだ開催が未定で発表されていない候補地は 8カ所あります。
こうして新コースを開拓出来ているうちは XC & ED 界の将来にそう不安は無いと思いますが、その開拓の為にはやはり社会の XC & ED 界に対しての認知と共存の理解が欠かせませんね。 JNCCはこれからも機会ある度にこちらから社会に働きかけ、未だ残っているバイクへの偏見が無くなるよう、そして大衆の健全スポーツとして XCが認知されるよう努めていく決意でいます。
( 日本XC界の顔 2010 JNCC- AAライダー!)
今季出場していただいた多くのライダーの皆様には、激動の2009年を支えていただき本当にありがたく感謝しています。 おかげ様で飛躍的なエントリー台数の増加によりJNCCは発展したと言われることがありますが、私は単にJNCCが発展したのではなく、皆さんと共にこれまでに無かったレース文化を創り上げることが出来た のだと思っています。 私はこれに慢心すること無く、これからもライダー主体のJNCCを開催していきますので、来期 2010年 もどうぞ期待して下さい。
3月7日、来期開幕 プラザ阪下にてお会いいたしましょう!











前のページへ