"東北エンデューロ王国の復活を願い"  JNCC 開催 !!

  • JNCC 全日本クロスカントリー選手権 第6戦 田沢湖スキー場  FUN
    日時: 2025年7月20日(日曜)
    開催地:田沢湖スキー場
  • Reported by DAIGO MIYAZAKI

  • 昨年度はWEX鳥海山を開催するなど、JNCC&WEXは「東北エンデューロ王国の復活」を掲げ、東日本大震災前の勢いを東北地方にもたらそうとしている。その象徴的な開催地が、JNCC第5戦田沢湖スキー場だ。
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  • ご存知の通りJNCCは各会場、大会に対して絶妙なネーミングを定着させることでも知られている。サザンハリケーン大阪やビッグディア広島、ワイルドボア鈴蘭、ビッグバード高井富士など、その会場のイメージや発展への願いをこめた星野代表のネーミングは、誰もが一度聴いたら忘れられないものばかり。
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  • しかしここ田沢湖スキー場は、いわゆる愛称が今の所付けられておらず、その名もズバリ「田沢湖スキー場」。これが何を意味するのかを正確に知るには星野代表に聞かなくてはいけないのだが、筆者は実にストレートに入ってくる響きとして気に入っている。秋田県の田沢湖といえば、日本で最も深い湖であり、静かな湖面はまさにコバルトブルー。たつこ姫伝説でも知られており、湖畔の「たつこ像」は筆者が20代の時にバイクで旅した際に写真を撮影したことを思い出させてくれた。「田沢湖でJNCCを開催する」。そのこと自体が象徴的であり、まさに東北のエンデューロ復興を願う気持ちが込められているのではないかと思うのだ。
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  • 今回のコースレイアウトも萩原ディレクターによる絶妙な匙加減が表れていた。難所を極力廃したFUN-GPは、まさにヴァージンゲレンデを全開で疾走する楽しみに満ちていた。その証拠にFUN-GP終了後のライダーのコメントは一様に「アクセルを思い切り開けられて、楽しかった!」というものだった。程よいガレ、キャンバー、コース長が設定されたが、連日の猛暑を考慮してラストラップ表示なし、通常よりも短いレース時間ではあったが、それでも満足度はかなり高かったと言えるだろう。
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  • FUN-GP総合ウイナーに輝いたのは、今季上り調子の河原廉弥(YSP浜松 with BABANASHOX)。総合2位の瀧村泰自(SCF&バイクボンバー&KRC&FRONT UP)との大接戦を制し、ますます勢いに乗る。瀧村はさほど表情を表に表さないけれどやはり悔しそうだったので、リベンジに期待したいところだ。会場を沸かせたのは総合3位の福森寿明(RG3 racing)。COMP-GPでチャンピオン争いを展開している矢野和都のメカニックとして長年サポートしているが、自身も常にFUN-Aクラスに参戦。初開催地で熱い走りを見せた福森氏に対しては熱田孝高をはじめとしたチームメイトも盛り上がった。
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  • FUN-Bクラス優勝は徐々にステップアップを果たしている島田優(PITシマユウ)。モトクロス出身の速さはクロスカントリーでも健在、自身は「できればFUN-Aで勝負したい」と話しているので、今後が楽しみだ。また島田はCOMP-GPとのWエントリーを行うことでも知られているが、COMP-Bクラスでも2位と活躍した。テクニクスに務める元KYB技術者の小倉秀昭(Club TECHNIX with NAPO&ZUGAGA)はFUN-SAクラスで快勝。またここ数年必ず表彰台に上がる活躍を見せるKTMジャパンのケビンもFUN-Cクラスで優勝と、初開催地でも常勝メンバーが頭角を表す結果となった。
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  • 2月の徳島県小松海岸(ノースショアトマホーク)で開幕し、9月を除いて11月まで、毎月開催されるJNCCシリーズ。次戦JNCC第6戦は8月31日、セブンスヘブンKIJIMA が開催。天上のようなロケーションが期待できる大会として、今回の田沢湖に匹敵する注目を集めるレースになるはずだ。「初開催地2連戦」を制するライダーは誰だ!?

 
 
 
 
 

 
 
 
 
 


 

  • 快晴の初開催地 田沢湖スキー場、コンクリートスタートで幕を開けた。

 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 

  • ついにFUN-GP総合ウイナーに輝いた 河原廉弥 。過去にクラス優勝はあれど、総合トップは初めて。瀧村との接戦を制した。
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  • 河原と終始接戦を展開した 瀧村泰自 は総合2位。終盤やや離されてしまったとはいえ、河原との差はわずか17秒だった。

 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 

 

  • 総合3位を獲得して矢野や熱田らチーム員を喜ばせたのは、ベテランの 福森寿明 。

 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 

 

  • COMP-GPとのダブルエントリーを果たした 島田 優 はFUN-Bクラスを圧勝。 FUN-Aでの活躍に期待したい。

 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 

 

  • 走り代表、KTMジャパンの Strassmeir Kevin はFUN-Cクラスを快勝。ケビンもまたCOMP-GPとのダブルエントリーでCOMP-Rクラスで優勝!
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  • FUN-WAAの 近藤香織(WRパワーレーシング with YAMALUBE)、近藤に勝って女性トップへの夢をもつ 河合 華翔菜(STORY RACiNG with ベイシストオート)。レース中に接近する場面もあった。

 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
 

 

  • 8台ものエントリーがあったFUN-WDクラスを制したのは、サザンハリケーンでも活躍した 糟谷みなみ(TM-BROTHERS)

 
 
 
 
 
 
 


 

  • FUN-WBは全日本モトクロスレディースクラスにも参戦中の 岩井典子(331 Racing Team)が制した。

 
 
 
 
 
 
 


 

  • ベテランライダーを対象にしたFUN-SAクラス優勝は、テクニクススタッフとして手腕を振るう 小倉秀昭(Club TECHNIX with NAPO&ZUGAGA)